平和堂・夏原平和会長を偲んで

お知らせ

2021年12月20日
恩人の夏原会長がお亡くなりになったと知り愕然となった。
25日に若者食堂でクリスマス会の始まる前に黙祷。
苦境にあるすべての若者を支援へ 官民オール滋賀の体制発足
2021年08月17日 右端が故夏原平和氏

三日月滋賀県知事(中央)が参加したキックオフイベントの座談会

生きづらさを抱えてしまう「すべての18歳の危機」に焦点を当てた協議会方式の取り組みが今夏、滋賀県で始まった。18歳で児童養護施設や里親などの社会的養護から離れて孤立してしまう若者をはじめ、困難を抱えたすべての原則18歳以上の若者に「生きる希望」をともす取り組み。運営主体は、オール滋賀の構成を目指す滋賀県地域養護推進協議会(推進協)。居場所づくり、相談、会議を3本柱にしており、全国の先鞭をつける活動となりそうだ。

「マザーボード」開所

 推協は7月20日、相談業務のスタートに合わせて事務局を置く滋賀県守山市でキックオフイベントを行った。会場は、若者の居場所「マザーボード」の入るビルのフリースペース。NPO法人四つ葉のクローバーが、スーパーマーケットを展開する平和堂の平和堂財団から1500万円の支援を受けて今春、オープンし、現在は推進協が運営している。

当法人FBより

夏原会長との思い出 2017年3月

大学生になる四つ葉の若者に入学金等の準備一時金30万と4年間毎月5万円の給付型奨学金をくださることになった平和堂財団様を訪問しました。
「Frying Peace 生き者としての人間たちが、自然のままに、平和の象徴ハトたちと一緒に、未来の空に向かって、歌い、舞い、飛躍します。」
新社屋の二階に案内されると、乾の方角へ舞い上がる壁画と作家の木村英輝氏の上記モチーフに心奪われました。108匹のハトと大人が子どもを支えて舞い上がろうとする躍動感と愛に満ちた壁画は、一般人でも観られるそうです。
「新社屋の壁の色だけに天気や朝日、夕焼けの映り具合3〜4ヶ月費やし、駐車場には皆さんに喜んで頂くように陽光桜を植えましたよ」と心から人を愛してやまない夏原平和社長と影ながら四つ葉を応援してくださる衣斐常務理事と一緒です。
2014年から2017年毎年大晦日になると夏原会長は「頂き物なんですけどね。食べてくれませんか?うちには売るほどものがあって・・・」と運転手さんとお二人で四つ葉にお餅、年越しそば、ジュース、お菓子など両手に抱えきれないほど持ってきてくださいました。
四つ葉の若者はもちろん大喜びですが「彦根からわざわざ社長が届けにくるて有りえない」とびっくり仰天でした。もちろん大人でもびっくり仰天でした。
おそらく気を遣われることがお嫌なのでしょう。抜き打ちテストみたいに?突然こられるのです。2年目はまさかまた持って来てくださるとは思わず、若者のみの対応でした。
「あんな、いきなり道に黒いでっかい車が止まってな、運転手さんと二人でいっぱい物を運んでくるねん。平和堂と言われてもまさかそんな偉い人やとわからんくてビビったわ」
こうやってたくさんの平和堂の店舗も見て回られたのでしょうね。
その若者は「おれ、極力平和堂で買い物するねん。」
 ちょっとでもお礼の気持ちでしょうか。受けた恩は忘れない→四つ葉のモットー♫

思い出 2019年1月

「施設を出た子どもたちが将来結婚して子どもができたとして、お正月やお盆に子どもたちを連れて帰る場所はあるのですか?」と夏原会長に聞かれ「正直に申し上げて施設では入所中の子どもたちへの配慮も含めて里帰りをさせてあげる余裕はありません」とお答えしました。

「僕がお金を出すからそういう場所を作ってくれませんか?」

それから約2年をかけてたくさんの方々と何度も何度も話し合い、滋賀県で地域養護推進協議会が生まれました。広くて利便性の良い場所を探すことは至難の技でした。2020年の夏頃やっと現在の守山市守山6丁目に古いビルを借りることができましたが、会長は自ら足を運び「ビルの裏手の三階の今にも落ちてきそうなサビサビのエアコンの室外機、あれはまずいですよ。見た目にも悪いけれど万が一落下して子どもたちが怪我でもしたらえらいことですよ」

完成直前にまだ誰も見に来ていないころ、ちゃんと改装できましたか?と一番に見に来てくださいました。

「ここ、ええですね。なかなかゆっくりできますね」2時間もお茶してくださいました。



「滋賀県地域養護推進協議会」

滋賀県下において児童期から成人期に移行する中で制度の壁をはじめ自立を阻む多様な障壁に直面している社会的養護を経験した若者等に対し、福祉、就労、保健医療、教育、司法等の関係者及び県民等が協働して生活支援、就労支援、居場所作り、見守りを行うことにより、その福祉の向上を図る取組み(地域養護)を推進し、もって一人ひとりの尊厳が大切にされる人間的共感に根ざした共生社会の実現に資することを目的とします。

わたしたちは夏原平和会長にいただいた恩を一生忘れることはありません。
「愛のハト奨学金」で大学の入学準備金、生活費、自動車免許取得費用など施設出身の子どもたちが大学に進学し車の免許をとることが現実にできるようになったのは5年前からです。滋賀県内の児童養護施設、それはもうたくさんの子どもたちが大学にいき、免許も取得しました。
ご恩返しをする前に旅たっていかれました。
残念で悲しみで胸がつまります。
でもきっと
あのお優しい笑顔で「僕は天国でも人気者ですよ」と笑っておられる気がします。
日本の福祉の父と呼ばれた「糸賀一雄氏」が障害を持った子どもたちを「この子らを世の光に」という名言を残されたように(この子らに世の光を ではなく この子らを世の光に)
夏原平和氏が社会的養護で育った子どもたちに「この子たちに帰る実家を作ってほしい」
この言葉を託されたものが使命として後世に伝えていきたいと思います。
哀悼の意をこめて
                   四つ葉のクローバー 杉山真智子

 

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