NHK 目撃!にっぽん 「見えない傷と生きてゆく」をご覧くださった皆様、ありがとうございました。
たくさんの方から励ましのメッセージを戴きました。
スタッフ一同、感謝申し上げます。
番組のなかで主役を引き受けてくれた若者二人にもたくさんの応援メッセージを戴きました。
頂戴したメッセージで少し気になったところを補足します。
トミー君が真夜中会議中、発作を起こしたのは卒業生が後輩たちにアドバイスをする会議中でした。卒業生たちが発した後輩へのアドバイスの言葉は当時のトミーにとって
〜みんなは頑張って仕事に行けているのにどうして僕はだめなんだろう〜
という劣等感があったと番組のなかで話しています。
全部「僕」に向かったナイフのように感じたこと。
そしてトミー自身も後輩たちにアドバイスしながらも「僕は僕に向かってくるブーメランのように話してしまった」ことが発作の引き金になりました。
ツイッターのなかで「周囲はどうして人を傷つけることを平気で言うのか?」と書いてくださった方にはわかり辛い表現だったかもしれません。
「真夜中会議」という会議は「決して相手を否定しない」「想いを言える」四つ葉の入居者と卒業生、スタッフの月に一度の定例会議です。
毎月議題は変わりますが発言している人の姿や言葉が、目標になることも負担になることもあります。しかし「攻撃ではないこと」をトミーはわかっています。
発作の原因として、一番きつかったのは自分の発言がブーメランのように自分に突き刺さったことだとトミーは言いたかったのだと思います。
みんなにそれぞれの過去があり、思いがあり、未来があり、シェアハウスで暮らしながら一定期間、共に生活をし、シェアハウスを卒業して社会に旅立っていきます。
自立援助ホームは、「社会への自立を促すホーム」で皆様の尊い税金で運営しています。
決して「温室」ではありませんから狭い空間のなかでぶつかりあって、時には傷つけあうこともあります。
しかし、社会に出たら理不尽なことは山盛りで、強くたくましく生きていくためにも四つ葉は自分が超えていく力をつける場所であらねばならないと考えています。
番組で紹介されました。
トミーがつけていた日記
こんな自分から早く抜け出したい。
トンネル抜けるまで後どのくらいかな。
光が小さくなったり
大きくなったり
僕にしか出来ない事。
きっとどこかにあるはずやから。
「誰かの為になれる」
「人の役に立てる」
そんな人間になりたいと改めて思う。
トミーが抱えるシンドさは現代の多くの若者が抱えるシンドさと言えます。シンドイと言える居場所。エンパワを皆が出し合える場が必要です。
エンディング
〜辛い過去をなかったことには出来ないけれど、だからこそ繋がれたこの場所で若者たちは一歩ずつ前へ歩きだしています〜
宮沢氷魚さんの心のこもった声が全国の皆様に届きますように。
最後に2018年、初めて取材に来てくださったNHK三崎記者。
2018年から2020年、何度もカメラをかついで独りで取材に来てくださったNHK新人南野ディレクター。取材を受けてくれた若者たちとスタッフの心をホッとさせてくれるお人柄でした。
若者たちを絶対に傷つけたくない。と模索しながら 彼らを「ケース」ではなく「一人の人」をして必死に生きる姿を追ってくれました。
おかげさまで四つ葉のクローバーの若者たちにとって「苦悩」は「絶望」ではないこと。失敗してもいい。また「希望」を見つければいいことを学ばせていただきました。
NHKのお二人に感謝致します。
一人ひとりが自分の内面と向き合い、互いにつながり、これからも四つ葉のクローバーがご縁にあった皆様と一緒に共創し、日本中の子どもたちが生き生きと生きられる社会であることをせつに祈り、お礼とさせていただきます。ありがとうございました。
四つ葉のクローバー
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