第二部は、音楽ライブです。
今年参加してくださったのは、
四つ葉のクローバーのテーマ曲を作詞してくださっためぐみさんと、
不登校の経験のある仲間たちでバンドを組んだ「JERRYBEANS」
手話と歌で思いを伝える、シンガー・ソングライターのYOKKOさん。
めぐみさんは、昨年お子さんを出産、育児中の若いママです。
2013年の四つ葉のクリスマス会で 作家志望のめぐみさんが歌う綺麗な歌声に心惹かれた杉山。
頼み込んで四つ葉のクローバーのテーマソングを作ってもらったのです。
四つ葉のクローバー
どこにも居られなくなって心だけを空の飛ばした
「当たり前のような幸せ」は まるで遠い世界のおとぎ話だ
小さな部屋には鍵をかけて 鏡もすべて裏返して
誕生日のろうそくお吹き消せないまま
宇宙の真ん中に立ち尽くしている僕は
四つ葉のクローバーの夢みてる
雨にうたれて誰かに踏まれて それでもまっすぐ天を仰ぐ
そんな強さを忘れたくなくて
飾りたてた言葉では 君の心に届かない
「他人にはわからないことだから」
言い聞かせるようにうつむいている
これまで君が受けてきた試練
つらくて悔しかったんだよね
だけど誰かをたよっていいんだよ
かすかでもいいから声を出して知らせて
四つ葉のクローバー 君に贈るよ
雨が降ったなら大きな傘を持って 迎えにいくよ いっしょに帰ろう
どんな君でも幸せでいてね
伝えたいこと 伝えられないこと
乗り越えたこと 乗り越えられないこと
抱えながら生きている君へ
扉はいつでも開けておくから
四つ葉のクローバー 君に贈るよ
雨が降ったなら大きな傘を持って 迎えにいくよ いっしょに帰ろう
どんな君でも幸せでいてね どんな君でも幸せでいてね
めぐみさん
「この歌の歌詞は私だけが考えたのではなく、
杉山さんや、四つ葉に入居していた子たちの意見を取り入れながら書いたものです。
1番はひとりひとり、色んな辛さを抱えて生きている子どもたちの想い。
そして2番はそんな子どもたちを何とか救いたいと思っている大人たちの想いとして、視点を変えて書いています。
私も母親になったので色々と見えてきたことがあるのですが、
1人の人間を育てるというのは本当に大変なことですし、
理想通りにいかないこともたくさんあります。
きっとそれぞれの家庭にそれぞれの事情があって、
支援の形も絶対にコレと決まったことはないのだと思います。
それでも、たくさんの人に四つ葉のクローバーの存在を
知ってもらうきっかけになれば…と思ってこの歌を歌わせてもらっています。
後ろに歌詞が映し出され、
伸びやかで優しいめぐみさんの歌声に、会場は聴き入りました。
2曲目は、同じく、めぐみさんが作詞した「光の隠れ家」。
四つ葉のクローバーに関わる人たちだけでなく、自分自身を含めて、
たくさんの「生きづらさ」を感じている人たちに届いて欲しいと思って作詞したそうです。
今回のドリームライブのテーマ「僕はボクにただいま」は、
この曲のフレーズから生まれたものです。
光の隠れ家
星の降る秘密基地で 手と手を合わせた
「僕だけは君の味方 守ってあげるよ 怖いものから 約束するよ」
生まれたままの心では生きていけなかったから
壊れないための強さ 欲しかったけど 傷を顧みずその道をゆけば
いつしか導を見失った あの場所へと帰りたい
今でも ずっと ずっと ずっと探してるよ君を
間違えず選べたなら 褒めてくれますか
誰かより優れたことを増やせば ここにいてもいいと言ってくれますか
弱音を吐けばひび割れると 知ってるから歩くしかない
何かを落として拾えないまま 「もうダメだよ」とうずくまったとき
やっと聞こえた 懐かしい声
「君が落としてきたものはすべて 僕がここに拾ってあるよ
だからほら顔をあげて 目を開けて 君の歌を聞かせて」
あたたかい光のしずくはじけ 星は僕らの身体をめぐる
もういちど僕は僕に 「ただいま」
ずっと ずっと ずっと 一緒
きっと きっと きっと ひとつになる君と
めぐみさん
「歌詞の中には『君』と『ぼく』という2人の人物が出てきますが、
これはそれぞれ自分の心の内側と外側のことで、自分が自分に語りかけている風景です。
弱くて傷つきやすい心を隠すように、強くならなくては…と生きてきたけれど、
気がつけば自分の生き方を失ってしまったり、
本来の自分と違う人格が出来上がっていたり。
もうダメかもしれない、と思った時は、
心の中にある光の隠れ家に帰ろう、という歌です。
『僕は僕にただいま』は、たとえ誰もわかってくれないと思っても、
孤独を感じていても、自分で自分の素直な心を見つけ直すことができれば、
そこに居場所はあるんだよ、もう一度心の内側と外側をひとつにしよう、
そういう思いを込めています。
次は「JERRYBEANS」の登場です。
ベースでリーダーの八田典之さん、ギター&ヴォーカルの山崎史郎さん、
ドラムスは山崎雄介さんの3人。
それぞれが小中学校時代に不登校・ひきこもりを経験。
同じ不登校の仲間として出会い、ともに音楽を始めました。
1998年にバンドを結成。
メジャーデビューを目指し2000年に上京後、
都内ライブハウスやストリートライブを中心に活動していたそうです。
2006年からは活動拠点を地元である滋賀県に移して
CD制作やライブ活動を精力的に行っています。
「人生はいつ、どこでもやり直せる。大丈夫」、
自分たちの経験をもとに、歌と語りで思いを伝える「講演ライブ」を、
全国の学校や施設、様々なイベントなど年間100講演ほどおこなっています。
果実
強い風の中で立っている
僕らはみんなと違わないように
同じものを見て育った
うまく泣くことも
笑うこともできなくて
一人でただ遠い空を見ていた
どんな形でもいいのさ
見た目など気にしないで
今君が生きている真実は
この世界で何よりも素晴らしい
何度も迷いながら歩いている
その道は誰とも違うから
君はしゃんと胸を張っていいのさ
あの日動けなかった足を
なんとか動かそうとして
転んで飲み込んだ涙も
「何のために産まれたんだろう」
小さく出来た心の穴を
ずっと見ていた
どんな形でもいいのさ
見た目など気にしないで
君が生きてこれたことは
この世界で何よりもすごいんだ
何度も転びながら
立ち上がれない
夜があったとしたって
僕らはちゃんと近づいているから
小さな小さな
僕らの世界の上
小さなことで
景色は色を変える
君が産まれたあの日から
ゆっくりと回りだしんたんだ
雨が上がって架かる虹は
君だけに見える七色
強い風の中で立っている
誰の目にも触れることのない
小さな花が
凛として咲いていた
どんな形でもいいのさ
見た目など気にしないで
今君が生きている真実は
この世界で何よりも素晴らしい
何度も迷いながら歩いている
その道は誰とも違うから
君はしゃんと胸を張っていいのさ
(JERRYBEANS ホームページより)
JERRYBEANS から(facebookより)
四つ葉のクローバーのイベントに参加するたびに思う。
人が人を愛することはどれだけ難しいことなんだろう。
親が子を愛することだって奇跡みたいなものなのかもしれない。
難しいからみんな必死で頑張っている。
親だけの責任にしないように、一人ぼっちで追い詰められないように。
今生きてくれている子ども達を、若者をみんなで一緒に見守り育てていこう。
子どもはこの世界の宝物。
そして未来の希望。
僕もまたここからはじめよう。
出逢ってくれてありがとう。
3番目に登場したのは、手話シンガーソングライターのYokkoさんです。
現在、甲賀市観光協会公認アーティストであり、
MIOびわこ滋賀オフィシャルシンガーとしても活躍中。
大学の音楽科ピアノ専攻で学ぶ19歳の時に原因不明の病気にかかり入院。
生きる目標を考えるきっかけとなって、退院後に歌の勉強を始める。
大学卒業後は歌手を目指し芸能事務所に所属。
ピアノ弾き語りで歌手活動を開始。手話教室で出会った聾の講師との会話をきっかけに、
手話をつけて歌い始めました。耳で聞くことだけが音楽ではない、
音楽は体で感じるものだからと、聴こえる・聴こえないに関係なく、
より多くの音楽好きの人たちと一緒に楽しめる場所作りを目指して活動をしています。
現在は滋賀を拠点に、全国の教育現場や福祉施設、
地域のイベントや企業研修等で『sign!sing!!smile!!(手話と歌で笑顔になろう)』
というテーマで、人権講演ライブを行っています。
この日も、手話を取り入れた歌を披露してくださいました。
表情豊かに、生き生きと歌うyokkoさん、
これまでの手話のイメージとはまるで違いますね。
単に歌詞を手話で伝えるだけではなく、手話そのものが音楽になっているようです。
最後に、JERRYBEANS、めぐみさん、そして
NPO法人草津みらいプロジェクトの子どもたちがステージに。
Yokkoさんと一緒に手話をつかって、「にじ」を歌います。
会場のお客様にも、「にじ」を表す手話をレクチャー。
会場も一緒に歌いました。
あっという間の3時間でした。
皆様に戴いた温かい拍手とサプライズの色紙は若者二人の一生の宝物になると思います。
本当に素晴らしい時間を皆様と共有できましたこと感謝致します。
ありがとうございました。
また来年のドリームライブを楽しみにしてくださいね♫
お見送りとみらい基金の募金のお願いをしました。
募金額は6万3千円も!!本当にありがとうございました。
全員で記念写真を撮り、沖縄・東京・大阪から応援に駆けつけてくれた仲間たちと打ち上げへ。
皆様最後までお読みくださり、ありがとうございました。
また来年ドリームライブ2020♫ でお会いしましょう。
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